APNEA WORKS by Ryuzo SHINOMIYA

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photo : Yoshiharu Mizobuchi

mind  as  water

帰国しました   15  Sep    2005 
沖縄へ戻りました。スイスとニースの世界選手権へ参加しましたが、その結果は、スイスのプール世界選手権ではスタティックとダイナミックの2種目へ参加し、ファイナリストとなることが出来ました。ダイナミックは決勝6位、予選では154mで日本新をマーク。スタティックは決勝5位でした。手ごたえは十分にあり、次はメダルを狙えると思います。そのために何をしなければならないかが今回の大会参加でかなり明確になったと思います。

ニースでのコンスタント世界選手権は思わぬハプニングに見舞われて、力を出せずに終わってしましました。大会側が用意する公式深度計は深度アラーム、時間アラームなどは全て切っておくのが通例ですが、自分の渡された公式深度計・D9は30mからずっと鳴り続けていました。65mに自分のプロマスターの深度アラームを設定しており、いつもよりかなり早くアラームが鳴り始めたため混乱をきたし、このまま潜行を続行するのは危険と判断し水面へ戻りました。D9が30mからずっと鳴り続けていたので今自分が何mにいるのかが全く分からなくなってしまったのです。80m以上は一つのミスも許されない領域。混乱したまま80mを超えるのは非常に危険なのです。そして記録は64m、やはり自分のアラームは一度も鳴っていませんでした。No,1〜3まで3台あるD9のうち、自分と同じNo,1のD9を使用したデロンやギローム、ウィルもアラームを潜行途中で聞いていました。これはいつもなら考えられない大会運営のミスです。

ジャッジは「朝にアラームは切ったはずだ」と、はじめは話すら信じてもらえませんでしたが、アラームの設定を見せてもらうと<30m/ON>となっていました。信じられないことでした。切り忘れたのか、誤動作したのかそれともある選手が自分のためだけに<30m/ON>に設定し直してしまったのか・・・今となっては分かりません。
とにかく、自分のミスではないのでプロテストをして、やり直しを要求しましたが、受け入れてもらえませんでした。おかしいと思ったら潜った直後にプロテストしなければやり直しは認めないという、強引な運営手法でした。D9の設定を見せてもらえたのは全ての選手の競技が終わってからのことでしたし、競技を終えた多くの選手にアラームのことを聞き回ったから設定ミスが発覚したのでした。AIDAの競技ルールには競技終了後15分以内あるいは結果が発表されるイベントコミッティー終了後15分以内にプロテストすることとなっており、今回の規則を無視した強引な運営手法に対し、本当にやりきれない思いでした。あれが本当に世界選手権でいいのか・・・
あの一瞬でこの一年間が無になってしまい、本当に悔しいです。本当に大会は何が起こるか分かりませんが、最後は自分の判断が一番大事です。自分の命は自分で守らなくてはいけません。ですからあそこで無理をせず、水面へ帰る判断をしたことに間違いはなかったと思っています。

しかし、記録や勝負よりも大事なものがあります。一番大きな収穫は世界中のフリーダイバーと交流を持てた事、そして7月の日本選手権での事故を受けて、大幅に改定されたニース世界選手権の安全管理を身をもって経験してきたことだと思います。新しい安全管理の方法については今後の日本での大会運営等にフィードバックしていきたいと思います。機会があれば後日報告させていただきます。

皆さん応援ありがとうございました。
次の挑戦へ向けてまた頑張りたいと思います。

graphic :
Koichi Fujimoto