APNEA WORKS by Ryuzo SHINOMIYA

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photo : Yoshiharu Mizobuchi

mind  as  water

アプネアと脳      27 Jun 2005 


東邦大学医学部の有田教授の実験に協力してきました。アプネア中の脳波、心電図、瞼と腹の筋電図を計測。特に脳波は近赤外線プローブで前頭前野の各部位の血流量の変化を細かく測定し、左脳、右脳がどのように働いているのかを詳しく調べました。その結果、閉息中のリラクゼーションで自律性訓練と呼ばれる方法で言葉を使って心身を弛緩させていくと、やはり、理論や言語を司る左脳が活性化し、また、イメージを使ってリラックスを誘導すると左脳へ血流は減り、何も考えずに無の状態で閉息すると左脳右脳ともに血流量が減って行くのが分かりました。また脳波は閉息中もα2と呼ばれるα波が顕著に出ていることが確認されました。有田先生曰くこのようなデータは世界初だそうです!今回のようにドライ状態でしかも頭や体に電極やプローブがくっついている状態ではリラックス状態を作り出すのは至難の業ですが、あえてこれはいいトレーニングだと思い実験に参加しました。
有田先生はセロトニン神経を研究されている第一人者です。セロトニンは人間が不安(ノルアドレナリン)や過度の快状態(ドーパミン)を抑制し、クールな覚醒、リラックス状態を作り出す脳内物質です。座禅をしたり瞑想したり、ヨガをしたりするとセロトニン神経が活性化してくるのだそうです。フリーダイバーがセロトニン神経をもっと活性化すれば本番でもいつも通りドキドキせずにリラックスして潜れるようになることでしょう。自分も本番では結構緊張しますから有田先生との出会いそしてこの実験は非常にいい勉強となりました。沢山の情報もいただいて非常にうれしいですね。先生の書かれた著書『禅と脳』も頂きました。セロトニン神経を活性化させるためには最低でも一日30分のリズム性運動(ランニングなど)や座禅、呼吸法が有効なのだそうです。そしてそれを定着させるためには3ケ月継続していくことが重要だそうです。そういえばかのジャックマイヨールさんも、伊豆八幡野の禅寺に3ヶ月こもって座禅をして、富戸でノーリミット76mの世界記録を打ち立てたのですね。それを思うと非常に感慨深いです。セロトニン偉大なり!


その後、週末は井田に入ってコンスタントトレーニング。水温20度透明度は7mほど。伊豆は厳しいのです。日本選手権前ということで、メンバーはBBB富永君、しろうさん、まことさん、さっちゃん、今野さん、ICUの学生とその卒業生たちのしゅんくん、山田くん、あやちゃんと大人数でのトレーニングでした。人が沢山集まると気持ちが入ってベストも連発!しゅんくん念願の50mへ!あやちゃんは始めて間もないのに17mへ!!そしてやまだくんも40mゲット。また篠宮は77m、富永君も65mとみんな調子が上ってきています。海況は大波で流れありと決していいコンディションではないのですがみんな良く頑張りました。6月は干満の差が激しいので流れも厳しかったです。フジTVの取材も入りましたが無事に終了。やっぱりベストのハッピーアイスクリームは最高!あやちゃんゴチです!!
井田の皆さんとも嬉しい再会。テツさん、ひーさん、おばちゃん、いどさん、味好のマスター、(ガーちゃんがいないのは寂しいですが)やっぱり井田はいいですね。田んぼは水を満々と湛えて稲が青々と茂っています。風にそよぐ稲がさらさらと音を立てています。夏だー!その田んぼには井戸の水が流れ込んでいるのです。井戸があってその水が田んぼに流れているから「井田」なのかな?その井田の水はマイルドでとっても甘い味。背後の真城山からろ過されて湧いてくる森の水です。駿河湾の水が空に上り、そうして出来た雲が山に当たって雨となり森にしみ込んで井戸から湧いてくるのですね。この水を飲むと井田の一滴、駿河湾の一滴になれる気がするのです。水の大循環の一部に入れるかのよう。夏の体に染み入る味なのです。これで水割りやコーヒーを淹れても美味。(井戸水でビールやスイカを冷やしたい)
そして浜まで10秒のBBBクラブハウスでの睡眠もまた格別、波の音を聞きながら潮と森の吐き出すマイナスイオンを吸いながら深い眠りに落ちていきます。井田では本当に良く眠れるのです。田んぼから響いてくるカエルの大合唱もまたさらなり。

いよいよ日本選手が近づいてきました。みなさん、本番前はオーバートレーニングにならないよう楽にコンディショニングしていきましょう。館山で会えるのを楽しみにしています。

ではまた!

graphic :
Koichi Fujimoto