APNEA WORKS by Ryuzo SHINOMIYA

m e s s a g e

back number

photo : Yoshiharu Mizobuchi

mind  as  water

フィジカルトレーニング      30 Mar 2005 


年明けから始まった12週間のフィジカルトレーニングプログラムがようやく今週で終わります。長かったです・・・。完遂度は100%!といいたいところですが、途中でコシや肩回り、足首などにメンテナンスを要したため85%くらいでしょうか。しかし今年は何時になくハードなトレーニングに打ち込めました。沖縄に引っ越す前にプレシーズンのトレーニングをしっかりやっておいたのがよかったのかな。腰痛も予想した以上には悪くならず、いまは無痛。コア部強化のトレーニングが効いているようです。幸いハリ治療も良ったようです。今シーズンは症状が悪化する前に自分でブレーキをかける事が出来たところが成長した点でしょうか。いままでは壊れる寸前まで追い込んでいました・・・。これではトレーニングどころではないですよね。休むこともトレーニング。

ここで、この12週間どんなトレーニングを行ってきたか軽く紹介しましょう。


月 スイム 1時間 心拍数MAX160bpm  チューブ筋トレ(サーキット)各部30回X3〜5セット ヨガ
火 スタティック&ダイナミック インターバルトレーニング (低酸素/高二酸化炭素耐性テーブル) ヨガ
水 ラン 1時間 心拍数MAX160bpm  チューブ筋トレ(サーキット)各部30回 X 3〜5セット ヨガ
木 スタティック&ダイナミック インターバルトレーニング (低酸素/高二酸化炭素耐性テーブル) ヨガ
金 ランor スイム 2時間 心拍数MAX140bpm YOGA 呼吸法
土 ヨガ 呼吸法 (アクティブレスト)
日 完全レスト


graphic :
Koichi Fujimoto

まず、月曜日。スイムで1時間泳ぎます。スイムはラン、バイクなどに比べて酸素要求量が3倍以上ともいわれています。ですので、ランとおなじ心拍数でもかなりハードなトレーニングとなります。ターゲット心拍数を160bpmとし、無酸素性作業閾値を狙ったATトレーニングを行います。ATとは簡単に説明すると、有酸素運動から無酸素運動に切り替わるゾーンのこと。つまりそれまで有酸素状態で楽に体を動かせていたのに、運動強度をあげることによって筋肉の酸素必要量に心拍数が追いつかなくなる→筋肉内グリコーゲンが酸素を使わずに分解される→乳酸が産出されて体が回らなくなる・・・といったポイントです。このゾーンでトレーニングを続けるのはかなりシンドイです。ターニャ・ストリーターはトレッドミルやバイクを使ってATトレーニングをしているようですが、コンクリ、アスファルトでランを長期間続けると故障の原因になるので要注意です。(しかしフレッシュエアはご馳走!)

火曜日。プールでスタティックとダイナミックです。ただやみくもにいつも自己ベストを狙ってがんばっても体も心も持ちませんよね。やはり基礎作りが大事です。それにはインターバルトレーニング。競泳や陸上の世界ではすでに常識的なトレーニング方法ですよね。アプネア世界でもこのトレーニングは有効です。
まず、レストの時間を一定にしてアプネア(時間/距離を伸ばす)。これは高二酸化炭素レベルの状態で体の耐性を作ります。次にアプネアの時間/距離を一定にし、レストの時間を短くして行く方法。これは低酸素レベルでの体の耐性を作るものです。
このインタバールトレーニング、レスト中とパフォーマンス中、どちらが体にとってのトレーニングになっているでしょうか?気分的にはレスト中は楽しているように思えますが、正解はその反対なんですね。レスト中にいかにたくさんの酸素を体に取り込み、回復をするか。これを血液、肺、心臓などを総動員させて体はリカバリーしようと頑張ってくれているわけなんです。ですから体にとってみたらレスト中こそ猛特訓なのですね。パルスオキシメーターを使ってスタティック中〜後の心拍数と血中酸素濃度(%spO2)の変化を追跡調査していくと回復の具合が徐々に早くなることが分かってくると思います。回復が早くなるということは、アプネアの後の一呼吸二呼吸でサンバを起こす可能性も減ることになると思います。

水曜日。月曜日のスイムをランでエンデュランストレーニング。できれば芝生や土の上を走りたいです。土や草がクッションとなって関節に負担がかかりにくくなりますしね。それに草いきれや土の匂いを嗅ぎながら走るのもまた気分がいいものです。そしてその後、筋温が高まったところでチュ−ブで筋トレです。モノフィンでよく使うコア部(腸腰筋まわり)を中心に、体全体の筋を鍛えるサーキットトレーニング。1セットを30回とし、3〜5セット行います。その後、ストレッチ、ヨガ、呼吸法でリラックス。

木曜日。火曜日行ったトレーニングと同様に行います。ただ、火曜日にスタティックで高二酸化炭素テーブルのトレーニングを行ったら今回は低酸素テーブル。ダイナミックも同様に高二酸化炭素テーブルと低酸素テーブル両方を一日のうちにやらないようにします。アプネアのトレーニング後はフリーラジカルなどの酸化物質が出てきます。これは細胞やDNAを傷つけ、体調不良やガンなどの元凶となります。(フリーラジカルは喫煙、飲酒、寝不足、ストレスによっても出てきます)そこでビタミンC、E、ベータカロチン、Q10などの抗酸化物質を積極的に摂取するのがポイントです。またアプネアトレーニング後は酸化物質によって細胞膜が傷ついているので筋トレは控えた方がいいかもしれませんね。(筋細胞を傷つけることになるのでダブルでダメージ) また、ビタミンはトレーニング開始3時間前に摂取するとちょうど吸収されて、抗酸化作用が効果的になるのだそうです。

金曜日。ランで2時間のロングスローディスタンストレーニング。心拍数は最大140bpmでじわじわとエアロビックに体を動かします。水分と糖分の補給を行いながらランニングしたほうがトレーニング後の疲れが少なくて済みますね。30分くらいの周回コースのスタート/ゴール地点にエイドステーションを設け、水、糖分を一周ごとに摂取していきます。ランの替わりにスイムやバイクでおこなってもOKです。

土曜日。軽くストレッチやヨガ、ウォーキング程度のトレーニングにします。体を解しながら疲れを取っていくアクティブレスト。

日曜日。完全レスト!


こんな感じの12週間でした。今シーズンはレストの日を2日入れたので気分的にも飽きずにやってこられたと思います。4月からはよりアプネアのメニューを入れていきます。週3回プールでのアプネア、週2回DEEPDIVE。そしてラン、チューブ、ヨガ。毎日のように水に入り、これからの12週間でもっと水棲人間へと進化していきたいと思います。

しかしまだ先は長い。カゼ、ケガに気をつけていこう。 WALK ON!